最近、お笑い芸人さんのエッセイ本をよく見かけるようになりました。「お笑い芸人さんの本って面白いの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか?
お笑い芸人さんは、トークやコント、漫才で腕をみがいている「言葉のプロ」です。そんな彼ら彼女らが書く「文章」は正直めちゃくちゃ面白い!そこで今回は、読んでよかったエッセイ本をおすすめ順にまとめました。お笑い芸人さんが好きなひとは、良かったら参考に読んでみてください。
芸人さんのエッセイ本は面白いのか?結論、めちゃくちゃオモロイです!
お笑い芸人さんのエッセイ本 ベスト 1「ナナメの夕暮れ」
著者|若林 正恭(オードリー)
本の長さ|212ページ(Kindle版)
おすすめ度|
読みやすさ|
あらすじ
人見知りで飲み会は苦手、異性と話すのもうまくできない―。
みんなが当たり前のようにしていることに疑問を持ってしまう。つい斜に構えて見てしまう。そんな「生き辛さ」を抱えた若林さんの内面がエピソードとともに描かれています。
「面倒くさいひと」と思われても「考えすぎだ」と言われても、「生き辛さ」を解消するためには、自分の心のなかを社会をひとつひとつ解明せずにいられなかったのかもしれません。
しかしエッセイを読み進めると、「生き辛さ」を感じていた若林さんに少しずつ変化が……。40歳になった彼が自分自身をごまかさずに、真っすぐ向かい合って綴られた言葉が刺さります。
感想メモ
毎日ハッピーライフを過ごしているエンジョイ民に憧れつつ、自分はできない。そう感じている人って意外と多いんじゃないかなぁと思うのです。このエッセイには、言葉にならないモヤモヤした気持ちを代弁してくれているかのような、妙なスッキリ感があります。
わたしは性別も年齢もちがうけれど若林さんに激しく共感し「わかる!わかりすぎる~!」と膝を叩きまくりながら読みました。若林さんは、自分の内面を文章にするのがうまいです。
きっと長い間悩み考え続けていたからこそ、ていねいで優しい文章が書けるのでしょうね。
読んだらきっと若林さんを好きになる!
お笑い芸人さんのエッセイ本 ベスト 2「僕の人生には事件が起きない」
著者|岩井 勇気(ハライチ)
本の長さ|153ページ(Kindle版)
おすすめ度|
読みやすさ|
あらすじ
日常生活のあれこれを岩井さん独特の視点でとらえているエッセイ。
下積み時代の苦労話とか芸能界の話はほとんどありません。たとえば「歯医者さんの予約」を忘れたこととか「組み立て式の家具」が完成しないなど、身近なエピソードなのに岩井さん目線だと事件レベルに面白いです。
岩井さんやハライチのことを知らない人でも、誰が読んでも楽しめるエッセイだと思います。
強い言葉ではないものの、忖度のないハッキリとした意見をする岩井さんの文章は切れ味があり、心地がよいです。
感想メモ
エッセイに出てくるエピソードは何気ない日常の出来事ばかりです。でも見方によって、楽しく面白くなるセンスが岩井さんは異常だと思いました。狂気を感じます(すき)
わたしは深夜ラジオ「ハライチのターン!」リスナーでよく聞いているのですが、岩井さんの話している言葉がそのままエッセイになったような爽快感というかリズム感があります。エッセイを読んでいると、脳内で岩井さんボイスが自動再生していました(笑)ただラジオリスナーなら、すでに聞いているエピソードも多いかも……。
するっと読めてしまうので、普段あまり読書をしない人にもおすすめです。
岩井ワールド全開のエッセイ
お笑い芸人さんのエッセイ本 ベスト 3「言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか」
著者|塙 宣之(ナイツ)
本の長さ|159ページ(Kindle版)
おすすめ度|
読みやすさ|
あらすじ
日本一面白い漫才コンビを決めるお笑いの大会「M1グランプリ」。若手もベテランも関係ない!優勝すれば一夜にして、芸人人生が変わるほどの大会です。
この本では、ナイツとしてM1グランプリに何度も挑んでいるものの優勝できない塙さんの「言い訳」という名の体験談と、優勝を果たし人気者になった漫才コンビ解説の両方が楽しめます。
人気漫才芸人さんたちが生み出した「人を笑わせる技術」を客観的に分析し、種明かしされているので「漫才の分析本」ともいえるかもしれません。
感想メモ
ナイツ塙さんの「言い訳」は、わたしがお笑い芸人さんのエッセイ本を読むきっかけとなった本です。
お笑い芸人さんたちの漫才をテレビで見ていて、「人を笑わせて生きていくなんて、夢のある仕事だわ……」と常々思っていました。しかし「何が面白いのか?」はあまり考えたことがなかったんですよね。
M1グランプリで優勝してきた歴代の人気漫才コンビのすごいところを、塙さんがつぎつぎと解説してくれるので、読み終わった後にもう一度M1グランプリを見返したくなります(笑)
人気芸人さんの「すごいところ」解説本!
お笑い芸人さんのエッセイ本 ベスト 4「大家さんと僕」
著者|矢部 太郎(カラテカ)
本の長さ|134ページ(Kindle版)
おすすめ度|
読みやすさ|
あらすじ
木造一軒家の2階に部屋を借りることになった僕こと矢部さん。1階には「ごきげんよう」と上品なあいさつをする87歳のおばあちゃん(大家さん)が住んでいます。
部屋は別々だけど、そう同じ屋根の下、大家さんとの二人暮らし!帰宅して電気をつけた途端に大家さんから「おかえりなさい」の電話がかかってきたり、洗濯物がたたんで置かれていたり……。
家族でも友達でもない。大家さんと矢部さんの日常に心が揺さぶられるコミックエッセイ。
感想メモ
四コマ漫画風で、可愛らしいゆるっとしたイラストに癒されます。
この本の魅力はなんといっても大家さん!(矢部さんも素敵です)お買い物は伊勢丹で、推しはフィギュアスケートの羽生結弦選手。将来してみたいことはバンジージャンプ。さらには矢部さんを芸人ではなく「俳優」だと勘違いしています。
とってもチャーミングで、目が離せません。さらっと鋭い意見されて、動揺する矢部さんも面白いですね。大家さんのようなステキなおばあちゃんになれたら……と憧れを感じました。
大家さんが素敵すぎるコミックエッセイ
お笑い芸人さんのエッセイ本 ベスト5「東京百景」
著者|又吉 直樹(ピース)
本の長さ|233ページ(Kindle版)
おすすめ度|
読みやすさ|
あらすじ
東京百景は、東京の観光名所的な場所が紹介されている本-。
ではありません。お笑い芸人になるため18歳で東京へやって来た又吉さんの、言わば「思い出の場所百選」。それは又吉さんが住んでいたボロボロのアパートだったり、散歩で訪れた神社など。
それぞれの地名がお話のタイトルになっていて、風景とともにその場所にまつわる又吉さんの記憶が描かれています。ひとつひとつのお話は短く、さくっと読めますよ。
感想メモ
又吉さんから見た東京短編集。
期待と不安の間を行ったり来たりしながら芸人生活を続けているうちに、「知らない場所」だった東京が、少しずつ変わっていくところがエモいです。
わたしは東京に数えるほどしか行ったことないので、知っている場所はほぼなかったですが、又吉さんだけの東京地図をゆっくり見せてもらっているような感じで面白かった!
面白さと切なさを味わえるエッセイ
ほぼお笑い芸人(!?)さんのおすすめエッセイ本「大泉エッセイ 僕が綴った16年」
最後にお笑い芸人さんではありませんが、お笑いモンスターであることは間違いない(!)大泉洋さんのエッセイを紹介します。本当かどうかわかりませんが、北海道出身のお笑いコンビ「タカアンドトシ」さんは、北海道で大泉さんの人気がありすぎてデビューが遅れたとか……。
著者|大泉 洋(北海道が生んだお笑いモンスター)
本の長さ|391ページ(Kindle版)
おすすめ度|
読みやすさ|
あらすじ
大泉さんが北海道の大学生だった頃から40歳になるまで、「an」「SWITCH」「じゃらん」などさまざまな雑誌で連載されていたエッセイがまとめてあります。
エピソードの最後に大泉さんの「振り返りコメント」が添えられており、大泉さんと一緒に読んでいるようで楽しいです。ところどころに入っている大泉さんの挿絵がいい味を出しているので必見!
感想メモ
伝説の旅番組「水曜どうでしょう」ファンなら、ぜひとも読んでみてもらいたい。あのときの大泉さんは何を思い、悩み、考えていたのかがまるっと読めてしまいます。
「水曜どうでしょう」の移動中、頭を抱えながら原稿にペンを走らせる大泉さん。そんな絵が思い浮かびます……。読んでいるとムクムクと元気が出てくる不思議なエッセイです。
※「水曜どうでしょう」は北海道ローカル局のバラエティー番組。おじさん4人(当時はお兄さん)がケンカをしたりサイコロを振ったり原付に乗ったりしながら日本中を移動する(時には海外にも)。ただそれだけなのに笑ってしまう。大変な人気となり全国至るところで放送されていました。
読み始めると止まらなくなる!
まとめ おすすめのお笑い芸人さんエッセイ本一覧
今回はお笑い芸人さんのエッセイ本を紹介しました。思わずクスリと笑ってしまうような楽しい本ばかりで、選ぶのが難しかったです。とても読みやすい本が多いので、普段あまり読書をしない人もおすすめですね。
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コメント
コメント一覧 (2件)
お笑い芸人さんのエッセイ本の紹介、ありがとうございます!
アナログ子さんが紹介した本、私も全て読んでいてびっくりしました。
とくに若林さんのエッセイは私のバイブルなのでご紹介、とても嬉しいです!
笑いを届け続けている芸人さん、実はとても繊細な内面をもっているんですよね。。
これからも本の紹介楽しみにしています!
>がもちさん
記事読んでくださってありがとうございます!
がもちさんとわたし同じを読んでいたのですね。
とても驚き、そして嬉しくなりました^^
「若林さんのエッセイはバイブル」
わかりみの嵐です!!!
自分の悩みを若林さんが言葉にして語り掛けてくれるような
そんな爽快感があります……。
がもちさんのコメントを見て、また読み返したくなっちゃったw
メッセージくださってありがとうございます!